モバゲー コンプガチャ



詐欺的ソーシャルゲームについて批判するには、
とりあえず自分がやってみないと駄目だろうということで、
2週間ほど前からアイドルマスターシンデレラガールズをプレイしている。
決して及川雫に釣られたわけではない。


プレイし続けてシステム全体を把握してわかったのは、
「ガチャポン」というよりは昔の「1枚20円のカードダス」に似ている。


対戦に思考は必要なく、単純な攻撃力、防御力という数値だけで、
その数値は「いくら金を出せるか?」で決まってくる。


だから敷居が異常に低いのだ。
遊戯王カードやMTGも当然レアカードを集めるために資金が必要なのだが、
対戦で勝ち抜くにはある程度の知識や戦略、カードの引き(運)が必要で、誰でも勝てるというものではない。


対してソーシャルゲームは運すら必要ない。
勝つために必要なのは「金」だけとなっている。


「金」を出せば最強級のレアカードが手に入る。
「金」を出せばすぐに体力、攻撃力を回復できる。
「金」を出せば他プレーヤーからアイテムを奪われなくなる。


ネットの中だけでも他人を出し抜きたい、強いカード、嫁カードをすべて集めたい、
という潜在的な願望を刺激して、ソーシャルゲームにおいて唯一の強弱を左右する要素、
「金」を引き出してるんだ。


とうぜん俺は1円も課金していないが、
それでもそれなりにカードは集められるようになっており、
ゲーム内通貨を利用して有料ガチャでしか手に入らないカードもユーザー間トレードで手に入るようになっている。
ただあくまで「それなり」であり、無課金では絶対に強者にはなれない。
スーパーレアカードを手に入れるには課金が必須で、
それかリスクを犯してグレーな行為(アカウントの無限増殖)に手を染めるしかない。


笑ってしまったのが、
アイドルマスターシンデレラガールズだけでなく、
すべてのソフトがほとんど同じようなシステムで運営されており、
かかっているコストはイラストレーターの報酬と簡単なプログラミング、サーバー代くらいしかないだろうと思われる事。


旧来のゲームとは比べ物にならないくらいコストが安く、
それでいて集金能力は高いのだろう。


現在のソーシャルゲームは、
「ゲーム」ではなく「金を巻き上げるシステム」だとわかった。
このシステムを最初に作り上げ、企画を通した人間は天性の詐欺師だとは思うが、
これを野放しにして、ゲーム業界がこれに群がる状態はこの国にとって百害あって一利なしだと思う。