明かりのそばで出会える君

キッチンの蛍光灯を24時間点けっぱなしにしている。


帰ってきた時に暗いと寂しいのと、
メインのシーリングライトを付けると明るすぎるので、
キッチンの照明は窓の上の蛍光灯だけにしている。


ここ数日、夜になるとそのキッチンの窓にヤモリが貼り付いている。
尻尾の切れ具合から毎日同じ奴が一匹だけ来ていると思われる。
可愛い奴だ。

24時間ライトが付いているので、羽虫がたくさん集まってきていてヤモリからすると絶好の狩場である。
ぼやけたガラス越しに見ていると、
飛んできた羽虫をバクバク食べている。


ヤモリが食べている虫は塩味も甘味も無いはずだ。
それでも毎日食べに来ている。


本来生き物が生きていくためには、
現代の人間が食しているような明らかに塩辛すぎる、甘すぎる食べ物は不要なのだ。
動物性、植物性に限らず、素材の味だけで美味しいもの。
加えたとしても極わずかな海塩岩塩だけで良いもの。


そんなものだけで食べて生きれたら、
もっと幸せに生きれただろうな。