絶望。

福島の野菜農家が自殺 摂取制限指示に「もうだめだ」このエントリーをはてなブックマークに追加



有機栽培がとてもむずかしいキャベツ。
生育においては害虫との戦いが大きな仕事で、
農薬を使わないとなると本当に手間がかかる。
一般的なキャベツは葉の一枚一枚に農薬をベッタリ吹き付けて、
害虫からの食害を防いでいるのである。


そうして、安心、安全のために手間隙をかけて育てた野菜。


それが収穫の直前になって、一瞬のうちに危険物になってしまった。


しかも放射線汚染は収束するどころか拡大して行く一方で、
今後数年間は原発付近で露地モノの野菜を作ることは難しいだろう。


自力で風土にあった生育法を研究し、何10年もかけて土壌を改良した畑が、
ほんの数日間で、拭う事のできないケガレで汚されてしまった。
これは実害だけでなく、風評も含まれる。



真面目に、全力で野菜作りに取り組んでいた人ほど、
計り知れない絶望がのしかかる。


誇りも無く、ただ食うために何も考えずやっている、
というのであれば、保証金と賠償金を貰って、
すべてが復興して元通りになるまでそれで生活すればいいと思うかもしれない。


そんなことはこの農家さんには考えられないだろう。
彼が感じたであろう、とてつもない絶望を思うと、
この度の大災害で一番心が痛む。